2018年11月9日
『数学の想像力』の感想
この本は本格的な理系の本ではなく、むしろ文系に近い本です。(数式も出てきますが、無視しても読めるくらいです) 数学史を基本の軸とし、人がどうやって現代数学を獲得したのかを辿っています。 しかし、本書の命題は数学史ではなく、「正しいとは何か」という部分にあります。 証明による正しさは論理によって保証されますが、その論理による正しさを、なぜ、正しいと思うのか…… もっとも根本にあるであろう「正しい」と思う心理作用を、心理学ではなく数学史の流れから見て行くのが、本書の大きな特徴と言えます。 事実、数学... Read More